共通(基礎)課程

 共通課程では、腐食と防食を理解しやすいように、金属の構造と特性、

電気化学の基礎、金属の腐食と電気化学、不動態と電気化学、どのよう

な腐食があるのか、から理解を始めます。ここで、ご自分が見てきた腐

食のほか、様々な腐食が理解できます。

 私たちの地球環境、人工環境における腐食は、環境とどのように関わ

り合いがあるのか、金属以外を含めた耐食材料はどのような特性を持っ

ているのか、防錆防食設計の考え方、腐食を防ぐための防錆防食法の原

理と方法について理解し、それぞれの選考過程で応用する能力を養います。


学習科目と内容

科目 科  目  内  容 (概 要)
1.腐食の基礎理論T 金属の構造と特性、電気化学の基礎、金属の腐食と電気化学、不動態
と電気化学について学習します。
2.腐食の基礎理論U 均一腐食、局部腐食、濃淡電池による腐食、異種金属接触腐食、すきま腐食、応力腐食割れ、擦過腐食等について腐食の形態、腐食の原因、機構、現象について学習します。
3.環境と腐食 大気、淡水、海水、土壌、その他(主に化学)に分類し、それぞれの環境の特徴と金属の腐食について学習します。
4.耐食材料 金属の特性から見た腐食や耐食性、主な耐食材料の特性及び樹脂の耐食性について学習します。
5.防錆防食法 防錆防食技術について基礎的な原理、概要、防錆防食設計及び塗装・ライニング、金属被覆、環境処理、防錆包装、電気防食法について学習します。
 腐食形態写真集   大気中における鉄鋼、銅、ステンレス鋼、亜鉛を対象に、様々な腐食形態の写真と腐食がどのような条件で発生したのかを解説。通気差電池腐食、溝状腐食、すきま腐食、粒界腐食、脱成分腐食、応力腐食割れ、水素誘起割れ、腐食疲労、エロージョン・コロージョン、擦過腐食、高温腐食。その他ニッケルめっきの孔食、CASS試験で成長した銅の腐食生成物、塗膜のふくれと塗膜下の状況等を写真で解説します。

 補助教材

 化学の基礎

CD教材  共通課程の教科書を読み進め、化学記号・化学式など
        お忘れの場合に、お開け下さい。


 

1.施 設 防 食 科

  超高層建築、鉄塔、海上長大橋、海上空港と連絡橋、地下に張り巡らされている各

種配管類、建設物内配管、石油産業を中心とした化学プラント、発電プラント、海洋・

港湾施設などと対象施設は広範囲にわたり、環境条件も異なります。金属を多用するこ

れらの施設は、新設されるもの、長期間使用され補修されるものなど様々です。近年、

コスト削減のために化学プラントの解放点検の延長、老朽化した設備のメンテナンスに

よる各種施設の運転継続などが要求され、防食検査、保全管理が重要となってきており

ます。

 当科では、これらの要求に答えるべく、施設の建設、運用、保守管理に携わる方々に、

施設の防食設計、適正材料の選定法や経済的比較をはじめ、施設ごとに発生する腐食の症

状と原因及びそれに対処する適用防食方法について学習します。また、メンテナンスを決

定するための防食検査方法、保全技術についても習得できます。



学習分野及び科目と内容

分野 科  目 科  目  内  容
基礎論 1.施設設防食設計 施設の耐久性は、設計時点ですでに決定している場合が多い。事故は起こるべくして起こっている。プラントを例に施設の防食を設計時点で考えることを学習します。
2.耐 食 材 料 各種施設に使われる耐食材料(金属、無機及び有機材料)について、より詳しく学習します。
3.金 属 被 覆
4.非金属被覆
金属によるコーティングと有機材料による防食、塗装やライニングについて学習します。
5.電 気 防 食
6.経済的価値論
7.環 境 処 理
電気防食法についての原理・方法と具体的な施工方法及び応用、腐食性環境のコントロール法並びに各種防食法の経済的比較方法について学習します。
各 論 8.機械装置の防食
9.埋設配管の防食
10.建築物の防食
11.橋梁・鉄塔の防食
12.石油・化学工業の防食
13.船舶の防食
14.海洋・港湾施設の防食
熱交換機・ボイラー・内燃機関等の機械装置、ガス・水道を始めとする各種配管、建築物及び建築物内配管、橋梁・鉄塔、石油プラントをはじめとする化学装置、船舶、港湾施設等産業に欠くべからざる施設類の腐食原因と防食方法について学習します。
管理論 15.防 食 検 査
   保 全 管 理
腐食対策を講じるには、現在の状況を把握する必要があります。的確なデータを得るためにはどうすれば良いか。施設を安全に稼働させるにはなど、保全管理のノウハウについて学習します。


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2.防錆塗装科

 塗装は、身近なところでは、家庭で使用される冷蔵庫、冷暖房機、レンジ、洗濯機、

給湯器、自転車、自動車、各種運搬機器、工事車両、また、大型構造物の橋梁、プラ

ント、鉄塔、船舶など幅広く利用されております。金属で作成された機器、施設は、そ

の機能を終えるまで安全に保持することが求められております。たとえば、自動車で

あれば、走る機能を維持するためにはボディーなどを腐食から守る必要があること、

橋梁であれば、鉄道、自動車を安全に通すことが必要となります。

 当科では、被塗装物が使用される環境及び要求される性能を把握し、環境にやさし

い塗料を考慮した塗装設計、施工管理、原価管理、保守管理、これからますます、重要

となる予防保全、メンテナンスを如何に効率的に行うか、などの能力を養うため、施工

者のみならず、管理者及び設計者の方々も、防錆塗装の基礎から応用、広く国際社会に

対応するためにISOなどの国際規格を含め、講義を通じ最新内容を習得できます。


 学習分野及び科目と内容

分野 科目 科 目 内 容
基礎論 1.塗料・塗装基礎理論
2.鋼構造物用塗料
3.工業用塗料
塗膜の防食機能、塗膜の形成と劣化、仕上がり外観を
理論的に、また、塗膜の防食理論となぜ塗り重ねが必
要か、層関付着性はなど各塗料の特徴について樹脂別、
目的別に学習します。
各  論 4.物理的素地調整法
5.化学的前処理法
防錆塗装の良否を左右する要因として前処理は非常に
重要であるため、ISOなど最新情報を基にブラスト
処理、りん酸各皮膜について、理論から実務まで学習
します。
6.塗 装 用 機 器
7.塗装用機械・設備
塗装に際して使用する塗装機器、足場、塗装ガンの特
性、塗装ロボットの基本、塗装ラインの設備設計につ
いて、基本事項から利用の仕方を学習します。
8.鋼構造物塗装設計T
9.鋼構造物塗装設計U
10.工業用塗装設計T
11.工業用塗装設計U
橋梁、プラント、石油タンク、鉄塔などの陸上鋼構造
物、船舶、ペンストック、水門などの水中・海洋鋼構
造物、鉄道車輌、自動車、建材、家電製品などの具体
的な塗装方法及び塗装設計方法について学習します。
試験法 12.塗料の試験法
13.塗膜の試験法
使用する塗料の管理方法、性能検査をどのように行い
安定した品質としたら良いかの各種試験方法と塗り替
えの時期判定方法について学習します。
管理論 14.鋼構造物の塗装管理
15.ラインの塗装管理
塗装を行うための準備機材、塗料の使用量、膜厚検査
方法、塗膜欠陥の原因と対処方法、塗装コストの考え
方などについて、塗装品質の管理技術について学習し
ます。

 

 

3.防錆塗装科別科(電力、通信関係)

 塗装は、冷蔵庫のような家庭用品から自動車、大型鋼構造物の橋梁、プラント、送

電鉄塔、電波塔に至るまで、幅広く使用されております。これらの製品や諸施設の耐

久性は、防錆塗装の良否により決定されます。鉄塔などでは、溶融亜鉛めっきの消耗

による鋼材の腐食が始まる前に、延命処置として塗装によるメンテナンスが重要とな

ってまいります。

 当科では、塗装が重要となる自動車、家電、建築の塗装を始め、鉄塔などの亜鉛めっ

き面の塗替え、メンテナンスの判定とその施工法、電力関連施設などの長寿命化による

コスト低減、通信関係施設の延命化など、学習しやすいように、被塗装物の環境把握、

その塗装計画と管理手法について実務に携わる方はもちろん、管理者及び設計者の方々

も、防錆塗装の基礎から応用まで習得できます。



学習分野及び科目と内容

分野 科 目 科 目 内 容
基礎論 1.塗料・塗装基礎理論
2.鋼構造物用塗料
3.工業用塗料
塗膜の防食で要求される事項を理解して、前処理との
かかわり、流動性のある塗料がなぜ塗膜になるか、た
れとの関係は、塗膜が剥がれないためには、塗膜はな
ぜ劣化するのか、100年防食の塗料など、塗装を行うた
めの基礎を学習します。
各 論 4.物理的素地調整法
5.化学的前処理法
6.溶融亜鉛めっき
防錆塗装の良否を左右する要因として前処理は非常に
重要であるため、ISOなど最新情報を基にブラスト
処理、りん酸塩処理及び、各所で溶融亜鉛めっきによ
る防食が限界となり、塗替え塗装に入っている、亜鉛
の耐食性などについて理論から実務まで学習します。
7.塗 装 用 機 器
8.塗装用機械・設備
塗装に際して使用する塗装機器、足場、塗装ガンの特
性、塗装ロボットの基本、塗装ラインの設備設計につ
いて、基本事項から利用の仕方を学習します。
9.工業用塗装設計
10.鋼構造物塗装設計T−@
11.鋼構造物塗装設計T−A
12.鋼構造物塗装設計U
鉄塔、電力施設、橋梁、プラント、海洋構造物、鉄道
車両、自動車、家電と実例をもとに設置される環境に
応じた塗装設計方法と工程について学びます。
試験法 13.塗料・塗膜の試験法 使用する塗料の管理方法、性能検査をどのように行い
安定した品質としたら良いか、塗料の状態の試験、塗
装後の試験方法について学びます。
管理論 14.鋼構造物の塗装管理
15.鋼構造物メンテナンス
塗装を行うための準備機材、塗料の使用量、膜厚検査
方法、また、鉄塔を主に塗替え時期の決定方法など具
体的手法とその管理手法について学びます。

 

 

4.めっき科

 めっきは、大型鋼構造物(橋梁・鉄塔など)の耐久性を向上させる目的以外にも、様

々な目的で幅広く使用されております。自動車や構造物もおいては意匠性を付与する目

的で、電子機器・電気製品などに対しては機能性を付与する目的で使用されます。金、

銀、ロジウム、ニッケル、クロム、亜鉛、アルミニウムなどの各種金属めっきの用途や

皮膜特性を知り、最適なめっきを行うことが耐久性の向上、ひいては安全に繋がります。

 当科では、始めにめっき製品を設計する上での最適設計法を学習し、めっきの前処理

の学習を通して、めっき施工の基本を身に着けます。各論では、電気めっき、化学めっ

き、真空めっき、貴金属めっき、合金めっき、機能めっき、金属溶射などの各種処理技

術、並びにそれらの防錆性能や腐食特性を学習します。また、陽極酸化(アルマイト)、

金属着色、拡散浸透などのめっき関連技術についても学ぶことができます。

 技術だけではなく、各種規制、安全管理なども学習しますので、めっき製品
を発注する

側、製造する側、いずれの方にも幅広い知識が習得できます。



学習分野及び科目と内容

分野 科 目 科 目 内 容
管理論 1.めっき概論 めっき技術の習得に直接必要な電気化学の一般
的基礎と工業的に効率の良いめっきについて学
習します。
2.めっきデザイン
3.前処理
めっき製品の最適設計並びにめっきを施す前の
研摩、脱脂、酸洗、活性化等について学習します。
各 論 4.電気めっきT
5.電気めっきU
6.貴金属めっき・合金めっき
銅、ニッケル、クロム、亜鉛、すず、鉛めっきや
金、銀、ロジウム等の貴金属めっき並びに合金め
っきについて、その処理方法と皮膜の特性を学習
します。

7.化学めつき
8.陽極酸化
9.
金属着色

プリント基盤に用いられる化学めっき、軽量金属
として需要が高まっているアルミニウム、マグネ
シウムの各種着色方法について学習します。
10.溶融めっき
11.金属溶射
12.真空めっき・拡散浸透
めっき鋼板や各種鋼構造物に用いられる溶融めっ
き、近年注目されている溶射技術、電子産業で多
用されている真空めっき、拡散浸透の理論から応
用までを学習します。
試験法 13.試 験 法 各種めっきの試験評価方法について学習します。
管理論 14.工場管理
15.環境対策・安全衛生
めっきライン設計、品質管理体制、コスト対策な
どめっきに関するあらゆる管理技術並びに環境対
策、安全衛生、劇毒物などについて幅広く学習し
ます。

 

 

5.防錆包装科

 防錆包装とは、薄鋼板、自動車部品、電気・電子機器、工作機械などの製品や部品

が製造され、梱包、輸送されてから最終顧客が開梱するまでの間、一貫してその品質

を維持し、これを保証することを意味します。

 近年、飛躍的な発展・拡大を遂げる航空・宇宙産業は、高い信頼性を確保するため、

精密機器から構造躯体まで、確実な防錆包装設計が求められております。

 部品の国際入札や生産の国際分業が進み、物流がグローバル化する今日、防錆包装

はますます重要度を増しています。

 当科では、防錆包装の基礎は勿論のこと、気化性防錆材、防錆油などの防錆材料、防

錆フィルム、各種加工紙などの包装材料について学習するとともに、具体的な包装方法、

保管、試験検査に至るまで、幅広く習得することができます。


 学習分野及び科目と内容

分野 科  目 科  目  内  容
1.防錆包装概論 防錆包装の原理・包装方法の種類・手順など、各論に必要な包装全体の考え方について学習します。
各論 2.清 浄 剤
3.防 錆 油 剤
4.気化性防錆材T
5.気化性防錆材U
6.その他の防錆材料
7.フィルム・加工紙
8.乾燥剤・テープ類
防錆包装に必要な前処理剤及び防錆処理について、
工程順に清浄剤から防錆油剤、気化性防錆材、可は
く性プラスチック、脱酸素剤、フィルム、加工紙、
乾燥剤、テープ類にいたるまでそれぞれの特徴と適
用方法について詳細に学習します。
9.前 処 理 法
10.個 装 法 
11.固定緩衝包装設計
12.輸送容器
防錆包装の基本である防錆材料の適用方法や固定緩衝、外装容器について学習します。
試験法 13.材料・個装試験法
14.貨物試験法
包装材料の試験、防錆材料の防錆性能試験、個装後の防錆試験、貨物試験について総合的に学習します。
管理論

15.包 装 管 理

包装管理の目的、包装管理組織、包装費用の総合的な考え方について学習します。